看過してはならない国会での暴言
室長ブログ
2022.6.5
首相を、資本家の「犬」等の、侮蔑した言葉でののしる場面が放映された。
テレビを見ていた私は、怒りでいっぱいになった。
私は、教育者(今はもう退職していますが)の立場から、この発言を看過しては
ならないと思う。この場面を放映したテレビ局は、ただ「委員長から、注意を受け
ました」と報道したに過ぎなかった。
政策や行動を、自説の立場から批判することは、国会という場では、間違ってい
ない。しかし、人格を否定するような言葉は、厳に慎むべきだ。
立場の強いものが、下の者に発した言葉なら、即アウトであろう。仮に、弱い立
場の者が、苦し紛れに発した言葉であっても、許されるものではない。
もし、学校でこのような言葉を下級生や同級生は基より、上級生や先生に投げか
ければ、教師はどう指導するだろうか?
国会は、正当に選挙された国民の代表者が、登壇して論議する場であるから、
報道に接した子どもは、理由があれば、人を揶揄する言葉も、戦略として許される
のだと受け止めるかも知れない。
学校現場では、コミュニケーションを苦手とする子どもたちのトラブルが絶えない。
他者を貶めるような言葉は、時には、重大事案にまで発展する。
他者を傷つけるような言動には、細心の注意を払っている。
しかし、漫画やゲーム、テレビ等、学校では防ぎようのない様々なメディアから、
心無い言葉に晒されているのが現実だ。
範を示さなければならない国会で、人を貶める言葉が発せられた。
そして、国会も、マスコミも、今回の問題を、軽視し、何の対処もしていない事こそ、
最大の危機ではないだろうか。