カウンセリング事例 新任養護教諭 女性20代 E先生

室長ブログ

 大学の教育学部、養護教諭コースを卒業して、小学校に赴任。

 小規模校とはいえ、4月の養護教諭は忙しい。週1回の新任研指導教員の配置を心待ちにしながら業務に取り組んでいる。

 日常的には、ケガや発熱、内科的症状に、子どもに寄り添いながら、検温やシップ、消毒、経過観察など、ケースごとに「どうしよう?」とつぶやきながら取り組んでいる。判断がつかないときには、すぐに教頭先生に連絡を取って、判断を仰いでいる。

 

 我儘を言う子どもたちや、ただ甘えに保健室を訪ねてくる子供にも、ひたすら一生懸命に寄り添っている姿は、健気だ。

 ひっきりなしに判断を求められる教頭先生も大変だろうが、いつも優しく対応されている。

 結局は、E先生の健気さが、周りの先生方の優しさを引き出し、我儘を言っている子どもたちも、限度を弁えて教室に戻っていく。

 

 業務の空いた時間に少しお話をすると、一つ一つの平凡な話にも、「分かりました」「勉強になります」「やってみます」と、スポンジに水を吸収するような反応だ。

 同じ状況にあっても(同じ授業を受けても)、学ぶこと、吸収することは、人それぞれなんだと改めて感じた。

 

 毎年、全国では、新任の教師が、様々な学校現場に着任する。体験することも、学べることも全く違っているだろう。しかし、どんな現場であっても、そこから最大限の成果を引き出すことができるかは、結局は本人次第ではないだろうか。

 

 E先生とのカウンセリングは、学んでほしいこと、気付いて欲しいことを、E先生が自分の課題と見つけ出せば、ほぼ成功したと言える。

 

 

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